サルトルの『嘔吐』は図書館が舞台だ。 すべては「私」の日記という体裁である。 地方の図書館で文献調査を続ける「私」=ロカンタンの前に一人の奇妙な男が現れる。図書館に通う熱心な読書家である。ロカンタンは彼を「独学者」と名付ける。「独学者」はロ…
図書館には出会いがある。むろん書物との出会いがあるのだが、それ以外にも出会いがあるのだ。かつての公立図書館には高校生に交じって、赤青鉛筆を手に、しきりに持参の本に線引きをしている、受験生というには年かさの男たちがちらほらいたものだ。司法試…
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