hosoyaalonsoの日記

文学懐疑のダンカイ世代

英国流スノッブも佳(カ)と自惚れ鏡(キョー) …自称 茶半

f:id:hosoyaalonso:20220911163357j:image

英女王死去に際して、懐古的さらには憧憬的反応をTVやSNSで目にしますが、現代に至る連合王国の歴史、そのしたたかな動きには、あらためて冷静な評価こそ必要ではと思います。

英国が如何に狡知かつ強靭かは、東インド会社アヘン戦争はもちろん、幕末騒擾下の画策をはじめ、その近代史における強力なパワーポリティックスの立役としての存在は、我が国にも多大な影響を及ぼしてきたものと再認識。

君主制か共和制かの選択においても示唆に満ちています。
エリザベスIIの時代とは、グローバリズム下におけるネーションの問題を考えるために重要不可欠、かつ、紆余曲折の歴史的成り行きに満ちた結果の永続形として、様々に考えさせられます。

支配非支配から、地域的政経協調、移民受入方策、思想宗教から異文化に対する姿勢の複雑微妙まで、諸々のポイントが浮かぶと思います。

が、振り返ってみれば、それらはまた、我が島嶼国家も抱えた問題であり、かねてより英国病の診断まで獲た我々は(その後の症状如何はいまだ不明なれど)、より積極的に溢れる好奇をも力に、かの欧州きっての知略鉄腕の紳士と任じる面々によって保持されて来たネーションと、その連合の実態を見据えるべきではと考えます。